米国大使館での公証手続き解説|初めての公証手続きでハラハラしない為の予習記事

公証手続きはハワイの不動産購入手続きには必須!

アメリカの不動産を購入手続きに含まれるのが、DEED(譲渡書)と呼ばれる書類への公証手続き(ノータリー)です。
一体、そのノータリーとはどういうものでどんな手続きが必要なのかご紹介します。

公証手続きとは?

ハワイ州の不動産取引においては、所有権の移転登記等の重要な書類への署名が本人によってなされた事を証明する「公証手続き(Notarize)」が必要となります。
ハワイでは、その立証証明を州政府又は連邦政府によって許可されている公務員(公証人)がエスクローに至りして、ハワイでのお手続きは非常に簡単にできます。
しかし、現実問題、登記手続きのタイミングで日本にいる事の方が多いと思います。

日本でこの公証手続きを行う場合は、最寄りの米国大使館や領事館で行う事になるのです。

http://japanese.japan.usembassy.gov/j/acs/tacsj-locations.html

公証手続きに必要なもの?

米国大使館での公証手続きにて必要なものは以下
http://japanese.japan.usembassy.gov/j/acs/tacsj-notary.html

● 本人パスポート(身分証明のため)
● 公証が必要な英文書類(サインはしないでお持ち下さい)
● 公証費用(一箇所の公証につき50ドルです) ※円でのお支払いも可能です。クレジットカード等も可
* 料金・取扱時間等は、念のため事前に直接ご確認ください。

最寄りに大使館や領事館が無い場合

どうしても米国大使館や領事館に行けない方は、東京・神奈川・大阪などの公証役場でもお手続きが可能です。
この場合は、呼び名的には、「認証」というお手続きになります。

それ以外の県の公証役場でもお手続きが出来ない訳ではありませんが、通常よりも非常に時間が掛かりますので、出来れば、都市部の公証役場まで出向いた方が良いでしょう。
また、公証役場の公証人によっては、予約が必要な場合や、公証する書類を事前にファックスしてくださいなど言われる場合もあります。
段取りについては、公証役場に連絡して聞いておくのが良いでしょう。

おすすめの東京都内の公証役場

私がよく利用する都内の公証役場は、霞ヶ関や京橋などの大きな公証役場です。
利点は、予約が不要であり、また、米国向けの書類にも慣れているのか、スムーズに手続きが進むからです。
もちろん都内の公証役場は慣れている公証人が多いので大丈夫です。予約が必要な場合がある点だけご注意下さい。
※目黒公証役場は予約してから行くことをおすすめ

おすすめの大阪の公証役場

大阪の場合は、梅田公証役場ですかね。
私は、難波ではやった事が無いのですが、お客様から手こずった事を良く聞かれますので避けてます(苦笑

おすすめの神奈川の公証役場

私は、関内尾上町の公証役場でしかやった事がありませんが、ファックスを事前に求められました。予約もした方が良いでしょう。

公証役場でのお手続きに必要なもの

・身分証明書 パスポートと免許証を持っていきましょう
・公証費用 11,500円(1通) 
ローン書類がある場合、とDEED(譲渡書)が2通ある場合など、取引の内容で書類の数が異なります。
ローンを組む場合は、書類が4つ程になる場合もありますので、大使館の場合とかなり金額に差が出てくるので注意が必要です。
・公証が必要な書類 (サインはしないで持っていくこと)
備考:DEEDの表紙に、日付など手書きで入力する箇所があります。この記入を求められるケースと求められないケースがありますが、どちらでも今まで登記は出来ていたので、流れに合わせてやって頂いても大丈夫です。

アメリカ大使館での公証手続きに行く前にする事!

事例としては、東京の赤坂大使館を例にして流れを説明します。

アメリカ大使館または領事館の公証手続きの予約はオンラインから出来ます。
突然行っても大使館の中には入れてくれませんのでご注意下さい!!


東京のアメリカ大使館の予約はこちらから

https://evisaforms.state.gov/acs/default.asp?postcode=TKY&appcode=1
<備考>
※領事館によっては、電話やファックスでの受付となりますので事前に聞いておくと安心です。
※予約完了画面は必ず印刷をして持って行きましょう
※公証手続きは通常午前中のみしか対応して貰えません。

注意点

印刷予約画面を印刷して持っていかないと一手間余計な事になるかも知れません。それは。。。アメリカ大使館のそばには、警官が立って警備しています。大使館に、近づくと必ず止められて、

何のご用ですか?

と聞かれます。

その際に、印刷画面を見せるとスムーズに通れるので、持って行った方がいいです。

米国大使館はアメリカですので入場が厳しいです!

米国大使館に入館するには、荷物検査、X線検査を受けます。
手荷物でもって入れるのは、「書類」や「携帯電話」です。
飲料系、パソコン、USB等は持ち込み出来ませんので、注意下さい!
仕事の合間に大使館にいって、バッグにパソコンあって、急遽近くのコインロッカーを探す事になります。。。

あと、スマホはBluetoothとWi-Fiを切ってから検査を受けると良いです。

受付で手荷物検査を行います

大使館の前の受付列は、ビザの申請などの列とそれ以外に分かれてます。案内に従って進みましょう。
手荷物検査を受けると、大使館へ入るのですが、この入り口の扉もかなり分厚い仕様で物々しい感じです。

次は、空港のゲートと同じく、手荷物をX線に流します。そして金属探知機ゲートをくぐって、何もなければようやく大使館(米国)への入国です!
※ライター・アイコスなどの電子機器は、持って行けませんので、ここで預ける事になります。

一旦、検査建物から出ると、アメリカ大使館の中庭に出でますが、その先にある大きなビルが実際の大使館です。

アメリカ大使館のビルに入館

いよいよ、ここからアメリカ大使館のビルの中に入りますが、ここもビザ用、公証手続き用などに列が分かれてますので、列にそって入ります。
ここでもまた分厚い壁に阻まれたゲートが登場します。
ここでも再度、手荷物検査を受けてようやく、大使館への室内に入れます。
最近はここも簡素化されてました。恐らくスムーズに入れるでしょう。

米国大使館入館後は左手に進みます

大使館ビル内に入ると、日程や時間帯にもよりますが、正面には大きなホールに椅子が並べられて多くの人が座っているシーンを見られると思いますが、中央のホールは、主にビザ(VISA)のお手続きの方の待合室になります。

このエリアには、公衆電話なども設置されております。

公証手続きの場合は、入ってすぐ左手の壁に沿って歩きます。
先には、受付窓口がずらっと並んで、いくつもの小さな椅子が並べられた一角の通常一番奥に受付がございます。

予約票の提出

ここでは、予約時に画面コピーをした用紙を受付に出します。
忘れてしまった場合でも別の用紙があるようですので、慌てず受付を済ませましょう。
さて、予約票を提出したらしばらく前にある椅子で待ちます。

Mr.**** ***さーんと、窓口の中の人から声が掛かりますので、窓口に書類を持って行きます。

窓口にて公証手続き

窓口にいくと、公証人がこの書類の中身について、何の書類か確認します。そしてその書類の内容を理解されているかどうかを聞かれます。
このとき、公証人が米国人の場合と日本人の場合とありますが、最近は日本人であるケースが多かったですね。

英語で聞かれる事もありますが、簡単な英語で答えれば問題ございません。

そして、書類に実際に手書きのサインを入れます。

サインを終えると、公証手続きを行いますが、公証(ノータリー)費用を窓口で支払う様に言われます。
公証費用が何通分いくら必要か書かれた小さな用紙を渡されます。

その用紙をもって、来た入口の方に戻った所に、法務局で印紙を買う様な感じの窓口がありその場で、その用紙を提出し、費用を支払います。
すると支払った領収書の様な用紙を受け取りますので、それを先ほど公証した窓口の担当の方に渡します。

【支払い方法】
・クレジットカード、ドル、円(当日の為替レートにて)でのお支払いとなります。

DEED書類を受取り終了です

受付に領収書を提出した後は、しばらく待ちます。
すると、声が掛かりますので、窓口にいき、公証(ノータリー)の終わった書類を受け取って終了です。

あとは、出口は元来たルートで戻れば出国です!

お疲れ様でした!

折角大使館行くなら!ハワイで賃貸事業を行う方は

ハワイで賃貸事業を行うには、納税者番号が必要です。
外国人の場合は、ITIN番号と呼ばれる番号です。

この番号の取得には、パスポート認証を取得して、米国に申請する必要がありますので、このDEEDの公証のタイミングでパスポート認証をしておくのも手です。
ただし、米国CPAの中にはSkype等の面談を受けると納税者番号の申請が出来る先生もいらっしゃいます。
どちらにせよ費用が掛かるものですが、大使館の方が少し費用が安いかも知れません。

始めてハワイに不動産を購入して、賃貸事業用に納税者番号を取るのであれば、まだ依頼するCPAも決まっていないでしょうから、パスポート認証をしておいた方が効率的な場合が多いので詳しくは、お手続きの流れを見ながら、ご相談頂ければと存じます。

関連記事一覧