【まとめ】2023年ハワイ不動産マーケットのポイント

2023年1月から11月までのマーケット動向


2023年も残すところ1ヶ月もありませんが、2023年11月までを振り返ってみましょう。
まずは、1月〜12月(第1週まで)全体の取引データをチェックします。

取引中間価格

まずチェックをするのは、オアフ島全体の取引価格の中間価格をチェックします。
中間価格とは、全体の取引額の中間値を示したものです。平均価格とは異なります。

Jan $670,000
Feb $652,500
Mar $719,000
Apr $643,000
May $700,000
Jun $689,500
Jul $685,000
Aug $685,000
Sep $727,444
Oct $710,000
Nov $689,000
Dec $745,000

1月の取引中間価格が、670,000ドルで、12月(1週目)は、745,000ドルです。

価格は上がっている

と、データは示しております。
戸建てコンドミニアムを含めた全体のデータとなりますので、個別にチェックしてみましょう。

一戸建てデータ
コンドミニアムデータ
戸建ては、2021年に初めて中間値が100万ドルを超えましたが、2023年に入り、100万ドルを切る中間値を示す月が2ヶ月ほどありました。
これは、戸建て取引の停滞を意味しております。

これまでオアフ島の活発な取引を引っ張ってきた戸建てが、米国の高金利を背景にもあり
流石に鈍化しています。

一方、コンドミニアムは、1月の 488,000ドル から
11月には、515,179ドル に上昇。

戸建てとは異なり、価格も上昇トレンドが継続しております。
この様に、細かく見ると、異なる動きがわかります。

ワイキキエリアの動向

エリア毎に違いが出ているのか?

を調べてみましょう。
ワイキキ最も流通しているスタジオのデータを取引中間値をチェックしました。

1月 $351,250
11月 $394,500

という結果でした。

2020年頃は、中間値は20万ドル台だった事を考えると、
アフターパンデミックのワイキキエリアのマーケットは
大きな上昇があった事が分かります。

2020年からの推移

ワイキキスタジオユニットの動きを、以下グラフにしてみました。

次に、スタジオ含む間取りタイプ全体も合わせたデータを見て見ましょう。
これを見ると、全体的には右上がりトレンドです。

ワイキキエリアは、全体的にこの数年、右上がりのトレンドが続いていると言っても良いでしょう。

ホテルコンドミニアムの動向

ただし、ワイキキエリアの右上がりの傾向の中で、異なる動きをしているカテゴリがあります。

それは、ホテルコンドミニアムです。
コロナ禍で大打撃を受けたこのカテゴリですが、どの様な違いがあるのでしょうか?

リッツカールトンレジデンスワイキキ

まずは、代表的な物件である、リッツカールトンレジデンスワイキキのスタジオユニットの事例です。


2023年のスタジオユニットの取引データを見て見ると、
データは、デコボコしてますが、とても上昇トレンドになっているとは言えません。

トランプタワーワイキキ

トランプタワーワイキキについても、調べてみましょう。
リッツカールトンレジデンスワイキキと同じような、デコボコとしたデータです。
こちらも上昇トレンド。。。とは思えません。

日本人が戻らない今、
まだまだカテゴリは他のコンドミニアムと異なる動きといえます。

ホテルコンドミニアムは便利な反面、観光客の動向に左右されます。
反対に、この様に低調な今だからこそ、積極的に価格交渉を用いて狙ってみると、思わぬ好条件を引っ張れる事も・・

という逆張り的な発想をお持ちで有れば、面白いカテゴリと言えます。

カカアコエリアの動向


この数年、新しい物件の供給数が増加したカカアコエリアを比較で見て見ましょう。
条件はこちらもスタジオユニットにしました

ただし、元々、このエリアのスタジオ供給数は極端に少ないのです。
2021年頃から新たに新築物件が次々竣工し、中古市場に流通が増えて来ましたが、
とは言え、供給数は少なめです。

2018 $345,000
2019 $380,500
2020 パンデミックの影響で取引なし
2021 $395,000
2022 $575,000
2023 $575,000

【POINT】言い方を変えると、このエリアはスタジオの需要よりも供給数が少ない為に、投資などで狙うにはいいと言えます。

データを見る限りでは、上昇トレンドとは言えませんが、下落とも言えません。
元々物件数が少ないために、この様なデータになっております。

とはいえ、安定していると言えますね。

 

カカアコ全部屋タイプをチェック

スタジオだけではデータが少ないので、全お部屋タイプの取引中間値データを以下にまとます。
前年よりも上昇している事がわかります。


 

カカアコエリアにはこの数年毎年の様に新たな竣工を迎えておりますが、マーケットとしては安定的と言えます。

アラモアナエリア


続いて、アラモアナエリアとなりますが、このエリアについては、データを見る際に注意が必要です。
アラモアナエリアはワイキキに比べると物件数が限定的で供給数が少ないのですが、データの分母となる流通数はあります。
その理由は、アラモアナホテルがあるからです。

常に流通数の多い、アラモアナホテルが含まれてしまいますので、マーケットデータはそちらに引っ張られてしまいます。

2018 $240,000
2019 $225,000
2020 $201,500
2021 $178,000
2022 $200,000
2023 $182,000

アラモアナホテルが多く含まれる為に、この様に、中間値が、20万ドル前後になります。
では、アラモアナエリアだけ、スタジオ以外のユニットも加えて中間値を見て見ましょう。

すると

2018 $385,125
2019 $360,000
2020 $400,000
2021 $425,250
2022 $559,000
2023 $480,000

全体の取引価格の中間値は、この様なデータに変わります。
このデータを見る限りでは、2022年までは上昇している様にみえますが、2023年は下落という事になります。

下がったのか?

2023年だけ、抽出してチェックしてみましょう。

2023年アラモアナの動向

2023年のアラモアエリアの全ユニットに対象を広げてデータを抽出してみました。
取引中間値データが次のグラフです。


全体的には、上昇トレンド?なのか、ちょっと分かりづらいデータとなっておりますね。

もう一度、
過去4年の年単位で比較して見ましょう。


こうして見ると、2022年に向けて上昇トレンドが進み、2023年はやや調整が入ったのか?と見て取れます。
アラモアナエリアの場合は、母数が他のエリアに比べて少ない特徴があり

超高額帯の物件と低額帯の物件にハッキリ分かれる為、
全体のデータで見るよりは、物件毎にデータをチェックする方が、正確に相場を把握出来ます。

アラモアナエリアをお探しの方は、こうしたエリアの特徴を掴んで見る事が大切です。

エリアと物件により異なるハワイ

2023年を振り返ると、ポイントは以下

戸建ては流動性鈍化
ワイキキの居住向けの物件は、上昇トレンド
反対にホテル系は、低調または下落傾向
カカアコエリアのスタジオは、供給数が少ない為に、安定

という様な事が見えて来ました。

この他、ホノルル以外の郊外のハワイ不動産となると、ワイキキの動きとやはり異なります。

物件選びは、目的に合わせて変わりますが、まずはしっかりと、目的を整理し
正しい相場を把握して、好物件が出るのを待ちます。
そのただしい相場を知るにはしっかりとしたデータ分析が必要ですね

詳しく、ハワイを知りたい!という方は、お気軽にお問い合わせください。

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