自己資金1500万円でハワイ不動産の購入は可能か!?資金計画から考えるハワイ不動産投資

最低自己資金でハワイに物件購入は可能なのか?



今回のテーマは、「自己資金」から考えるハワイ不動産投資事例です。
このケースを検証するにあたり、いくつか条件を設定しておきます。

自己資金の設定としては1,500万円としました。
為替レートは$1=110円とします。ドルに換算すると、$136,363です。
送金手数料やドル転費用などは銀行によって異なる為に、今回は計算から外しておきます。
※実際の購入時には、銀行の国際送金に掛かる費用は事前にチェックしておくことをおすすめします。

海外送金手数料

<手付金等の送金時の手数料について>
ドル転費用は一般的な都市銀行では$1あたり1円程のドル転費用が掛かりますが。
もう少し広げて調べて見ると、住信SBIネット銀行が$1あたり4銭というレートでやっている様ですね。
https://www.netbk.co.jp/wpl/NBGate/i900500CT/PD/gaika_futsu_01
為替手数料も馬鹿にならないので、色々方法を調べておくと良いと思いますが1点、ご注意して頂きたいのは、送金サービスの利用です。例えば、Trancefer Wiseなどの送金サービスはその費用の安さは魅力的です。
https://transferwise.com/jp/

しかし、以前、この送金サービスを利用してエスクローに送金したら・・・
エスクローから「金融機関からの送金以外受け取れない」という理由で拒否された事があります。
以前は大丈夫だった様ですが今は受け付けないエスクローもあると思いますので事前に確認を取ると良いと思います。

ハワイ不動産の購入方法|資金計画

今回設定しました自己資金としては、$136,363という前提にしてます

資金計画としては

1)キャッシュで購入する
2)日本の金融機関から借り入れして購入
3)ハワイの金融機関から借り入れして購入

この3パターンが考えられます。
1)キャッシュ(現金)購入の場合は、諸経費も見ておかねばなりませんので、
物件価格は、実際には約$132,000以内に抑えるのが良いでしょう。
果たして、この予算帯ではハワイではどんな物件があるのでしょうか。

13万ドル台の物件事例

正直な所、ハワイの中で

所有権
約$132,000の価格帯
程度の良い物件

ワイキキやアラモアナエリアで探すとなると、厳しい条件と言えます。
お部屋のスペックや状態でまともな物件を探すとなると、オアフ島でもかなり西のエリアであるリワードエリアの様な相当郊外のエリアになればあります。

かなり遠いです・・

ハワイでも郊外エリアのデメリットを考察


・賃貸需要は安定的か?
・出口(売却)はスムーズに出来るか?

安全なハワイ不動産投資として考えるとリスクがあると言わざるを得ないです。

では、もう一つの選択肢として借地権物件も考えられます。
当記事では借地権については深掘りはしませんが、借地権であれば取得費が安く済みます。
安定した賃料収入が得られる物件であればドル収益を狙う方法としては一考に値すると思います。

ハワイの借地権簡単な説明をすると、日本の定期借地権に結構近いと感じです。借地期間は長目ですが、その間地代が発生します。
地代は5年毎や10年単位で見直しがあり、経済状況に合わせて値上がりします。期間到来すると、建物返却、買取など借地権の内容を確認する必要がありますが、最終的には建物を手放す事を想定しておく必要もあります。となると、残存期間を充分残して売却するか、使い倒すか・・・出口戦略が残存期間との相談となります。
残存期間が20年以上あって、5年〜10年の間で、利回り重視で投資を行うと割り切れば、借地権の物件の割安さを考えれば充分ありえる選択肢と言えます。

日本の金融機関を利用

ハワイ不動産を担保にして融資を行っている国内の金融機関もございます。

融資額の目安としては物件評価額の50%迄です。
ここでのシミュレーションは、相場に適正な物件価格である事を前提として、評価が相場価格と同等であったとしましょう。

今回の自己資金、$136,363 という設定ですので、
購入可能物件価格は、(LTV50%とする)逆算すると$250,000位が一つの目安となります。

(※評価額とイコールとして考えた場合)
(※実際には物件評価額や金融機関によりお客様の審査によって融資条件は変わります)

購入価格:$250,000

自己資金:$136,363
借り入れ:$130,000(評価額の約50%として)

諸経費は概算ですが、約$8,000見ておきましょう。
ここでのポイントは、日本で円融資を受けますので、返済は基本的には「円」になります。

お借り入れ額が仮に、1,400万だった場合、ご返済の目安は
金利:2.8%
借入期間:30年
返済額:57,525円
ドルの収入を返済の当てにするのは避けましょう。毎回、ドルを円に両替して返済するのは効率的に悪すぎます。

ハワイ側のキャッシュフローは優秀だが

お借り入れと返済が「円」であれば、ハワイ側は、ドルベースでみたらキャッシュ購入の場合とキャッシュフローは変わりがありません。

ハワイ側収支
賃料収入 − 一般的な経費 = 事業収支

ハワイ側には円の返済額が含まれないので、ドル側だけみたら安定したドル収益が見込める事になります。

日本側のローン返済に問題なければこの調達方法も非常に魅力的でもあります。

25万ドル以内の候補物件事例

予算25万ドル帯では、どんな物件が候補になってくるのか?

ワイキキエリア・アラモアナエリアで、25万ドル以内での人気の物件として挙げられるのは


アラモアナホテル
アイランドコロニー

辺りは、良く名前が挙がります。私としてもおすすめ出来る物件事例です。

アラモアナホテルは、ホテルコンドミニアムと呼ばれるジャンルになりますので、自己利用も可能な不動産です。
但し、使った分だけ賃料収入が減りますので注意。

自分も使うという可能性を残して置きたい

場合はおすすめの選択です。

【アラモアナホテル最新物件情報】

https://propertysearch.hicentral.com/HBR/ForSale/?/Results/Condominium/pl//Ala_Moana_Hotel_Condo/1///128/

一方、アイランドコロニーは、居住用物件として、ワイキキの中でも特に人気の高い物件です。
ワイキキの中心地から直ぐのロケーションで、お部屋はスタジオタイプ〜1ベッドタイプですが、賃貸需要も高く、場合によっては、1ヶ月単位での貸し出しも可能な物件です。
ラナイの広さが特徴で、将来的に自分で使う事も想定すると、アイランドコロニーという選択はオススメです。

暫くは、長期賃貸などで貸しっぱなしにしておき、ゆっくりハワイを楽しめるようになったら自己使用を行う、

将来の別荘を今取得しておく

という考え方には合っていると言えます。

【アイランドコロニー最新物件情報】

https://propertysearch.hicentral.com/HBR/ForSale/?/Results/Condominium/pl//Island_Colony/1///128/

ハワイの金融機関を利用する場合の注意点

ハワイの金融機関を利用する場合に注意点があります。

例えば、大型の冷蔵庫や、フルキッチン仕様(住む事を前提としたユニット)である基準があります。
この予算帯で探すとなると、ワイキキ・アラモアナでは、お部屋タイプは「スタジオタイプ」が主になります。

スタジオタイプはお部屋面積も狭い事が多いので、この必要条件であある「フルキッチン」物件が殆どないのです。。。


スタジオ狙いの場合はローン利用が出来ない可能性高いというのが最大のネックです。


また、ハワイの金融機関は、外国人に対する貸し出し金利は、日本より高めですので、月々の返済額もアップするので注意が必要ですね
※実行金利はお客様毎の審査内容等により異なります。

ハワイの金融機関を利用するメリット

ハワイで借り入れるメリットとしては、ドル借入れ、ドル返済となりますので為替変動リスクはなくなります。


為替リスクを無くす
ドル資産を作る
ドル側でCFを完結したい

という目的もあるならばメリットと言えるかも知れません。

お借り入れ可能な額は、仮に融資条件を満たしているフルキッチンのお部屋だったとして、物件評価額の50〜60%程度が目安です。
お借り入れの金利が高いので借り入れ額が多くなるとドルベースでのキャッシュフローは厳しくなってしまいます。


自己資金から借入額を逆算すると、理論的には以下の様な資金計画になります。

【簡易シミュレーション】
物件価格:$310,000
借入金額:$186,000
頭金:$124,000
諸経費:$8,000〜$9,000
(実際には物件内容とお客様毎の資産背景や審査によりに異なりますので詳細は金融機関にお聞き頂く必要がございます)

お借り入れ額が$186,000の時の返済額目安

<借り入れ条件>
金利:4% ※審査により異なります
借入期間:30年
返済額:$888
金利は常に変動しますので、あくまでも目安です。

月の返済額は日本資金調達よりも多くなりますので、キャッシュフローをプラスにするには厳しくなりそうです。
毎月の返済に加えて、

物件の管理費・固定資産税・保険・申告費用・修繕費など経費が掛かります。

賃料収入 ー ローン返済額 ー 経費 = ???

仮に、管理費が 600ドル、年間固定資産税3000ドル、修繕費1000ドル、保険400ドルとして計算すると

年間の経費は以下

ローン返済額:$10,656(年間)
管理費:$7,200(年間)
固定資産税:$3,000(年間)
修繕費:$1,000(年間)
保険:$400(年間)
合計支出:$22,256(年間)

これを上回る賃料収入があればキャッシュフローはプラスになります。

月あたり、$1,854を上回る賃料収入があれば・・・です。

ローンの条件が厳しい?ハワイの銀行

実は、実際にハワイで不動産を探し始めて頭を悩ますのが
この価格帯でのローン利用可能な物件を探す事です・・・

31万ドル以内
フルキッチンユニット

この条件に合致する物件はワイキキ周辺の利便性の良い場所で探すのは難しいです。
スタジオユニットにそもそもフルキッチンが入るのすら困難なので・・・

ただし、郊外に目を向ければ、木造タウンハウスで1BEDユニットなら状態の良さそうな物件ももしかしたら見つかるかも知れません。

※2020/06/05現在の物件情報より
実際の物件事例を見てみましょう。場所は、オアフ島でも西側エリアのカポレイです。
ワイキキから距離はありますが、最近開発が進んでいる新興住宅エリアですので、将来が楽しみなエリアでもあります。
物件名:Kealakai@Kapolei VII 1805
住所:91-1033 Kamaaha Avenue, Kapolei, HI 96707 
物件価格:290,000 (約 ¥31,143,970*)
間取り:コンドミニアム / 1ベッド
建物面積:500ft2 約46m2 約14坪
竣工年:2012年
権利形態:所有権
管理費等:$256 (約 ¥27,493*) / 月額
管理費に含む物:下水道,水道,協会費
固定資産税:$106 (約 ¥11,384*) / 月額換算
(建物比率 57.7%)

【物件詳細リンク】
https://family-hawaii.net/mlsdetail/?PID=202006992
※物件は2020/06/05現在
※物件は成約になっている場合がございます。

価格的にはありますが、月に1800ドル以上で貸せるか?と言われると、CFは赤字にはなりそうですが、
ドル資産を持っておきたい!という事であれば、面白い選択と言えます。
また、オアフ島西側はなんと言っても、これからの街です。

カポレイと言うと、ゴルフ場などのイメージですが、裁判所が移転したり、ショッピングモールや様々な商業施設、住宅が建てられている新興住宅地です。
モノレール計画も進んでいますので、将来性を考えて・・・という事も考慮して総合的にご判断するのが宜しいかと存じます。

あまり無理した投資はおすすめしません

ハワイの金融機関の場合、キャッシュフローは厳しくなる傾向です。

ハワイが好きだからと言っても、あまりギリギリの収支で投資をされるのはおすすめは致しません。
ハワイと言っても海外不動産で日本とは購入方法や賃貸事情も異なります。
また、変動費としての修繕費用は全く読めない部分もあります。築年数が古い場合は、それなりに修繕費用が発生する事を想定に入れておくべき事項です。
いずれにせよ余裕をもった投資計画&資金計画をされるのが良いでしょう。

事前の相談はお気軽に

今回ご紹介した記事は、特に答えがある訳ではありません。
お客様毎に、資産背景やハワイライフのイメージ、将来どうしたいのか?は全く異なります。私は、お客様のお話をお聞きしながらカスタマイズして一緒に作り上げていく必要があると考えます。私が得意とするのはこうしたプランニングです。
実際の物件情報は、いつでも、気軽にインターネット上で見る事が出来ますが、どう買うのか?どういった資産形成、資産分散、資産防衛を考えて居るのか?など総合的に判断するべきと考えますので、私たちのノウハウをうまくご活用頂ければと存じます。

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