2014年まで、ワイキキのコンドミニアム市場の頂点に君臨していたのはトランプタワーワイキキでした。2009年竣工、38階建て、469戸という規模を誇り、長らくワイキキの「顔」であり続けた存在です。
そこに加わったのがリッツカールトンレジデンスワイキキです。エワタワーが2016年、ダイヤモンドヘッドタワーが2018年に完成し、この2棟をもって、ワイキキを代表する2大高級コンドミニアムの時代が始まりました。あれから約10年。これほどのロケーションに新たな高級コンドミニアムが誕生する可能性は極めて低く、両物件の不動産としての人気は今も揺るぎません。
2023年11月、トランプ・オーガニゼーションとオーナー企業アイアンゲートの間で、ブランドライセンス契約を終了する買収合意が発表されました。そして2024年2月7日、建物はヒルトンの高級ホテルブランド「LXRホテルズ&リゾーツ」の一員として生まれ変わります。
当初は「ワケア・ワイキキ・ビーチ」への改称が発表されましたが、ハワイ先住民文化への配慮を求める声を受けて再検討され、最終的に「静けさ・穏やかさ」を意味する「カ・ライ・ワイキキ・ビーチ」という名称に落ち着きました。
この改称にあわせて、1億ドル規模の全面リノベーションが実施されています。ロンドンのブライアン・オサリバン・スタジオが内装デザインを手がけ、溶岩石やチーク材、織り込みの装飾、大理石など、ハワイの自然と文化を感じさせる素材が随所に使われました。トランプ時代の重厚でクラシックな雰囲気から、コンテンポラリーでナチュラルなリゾートスタイルへ。「ヒルトンブランドになって雰囲気がカジュアルに変わった」という印象は、まさにここに理由があります。
旧トランプタワーの雰囲気が好きだった人からすると
受け入れがたいものがあります。。



2009年という竣工年は、リーマンショック前の設計であったこともあり、キッチンキャビネットにマホガニー材をふんだんに使うなど、素材の質にこだわった仕様が随所に見られます。「場所は最高だけど、以前の内装の雰囲気が良かった」「ホテルに貸すわけではないから、運用ブランドにはこだわらない」という方には、あえてリノベーションしていない住戸を選ぶのがおすすめです。


